SCRUM REPORT | Day.1
10年後からバックキャストで新事業のアイデアを練る6日間の事業構想創出プログラムのDay.1がスタートしました!
今回のDay.1では、Day.2以降のプログラムのインプットとして、3つのご講演をいただきました。
1. 新規事業開発の必要性
2. 外部の力やコミュニティを活用した新規事業開発の取り組み
3. Utility3.0から考えるグリーン・トランスフォーメーション~2030年の社会状況と今巻き起こっている新ビジネスの事例~
現在の社会は予測不能(VUCA)の時代であると言われており、コモディティ化の加速やデジタル化の進展による産業構造の変化に伴い、企業にはイノベーションを重視した「知の探索」(新規事業)とオペレーションを重視した「知の深化」(既存事業)の“両利きの経営”が求められています。「知の深化」はこれまで日本企業が得意としてきた領域ですが、これからは「知の探索」の力も併せて求められます。「知の探索」に必要な視点はCSVで、SDGsのような社会のニーズや課題に取り組むことで社会的価値を創り、その結果として経済的価値(会社の利益)が生まれるという、社会課題の解決と事業を両立する考え方です。この社会的ニーズの探索にあたって有効なのが多種多様な企業や人との意見交換であり、事業探索・アイデア創出のフェーズにおいて、共創の場であるスクラムひろしまが非常に大切であることをお話し頂きました。
新規事業開発には課題の質を上げることが重要です。課題の質が低いままだと、ソリューションの質を高めても、良いアイデアまでたどり着くことはできません。そして、課題の質を高めるためには、社内にないアセット(情報・ネットワーク等)を獲得する必要があります。
このアセットの獲得には、社内の人材にはない知識やスキルを持った社外の人材や複業人材を活用することや企業横断のコミュニティに参加することが有効です。
スクラムひろしまは、複業人材であるメンターからのアドバイスや企業間の共創のコミュニティを得ることのできる貴重な機会になることを語って頂きました。
環境性に過度に軸足を置いたエネルギー政策から、経済性としての付加価値を創出する産業構造の転換(GX グリーントランスフォーメーション)が必要となります。竹内氏からは気候変動問題の解決がなぜ難しいのかをご説明いただいた上で、未来(2030年)の視点として、カーボンニュートラルの実現に向けて「電源の脱炭素化」×「需要の電化」の両輪で進められていくことなど、すべての産業に関わってくる電力の動きをご紹介いただきました。
藤瀬氏からは、イノベーションが生まれるコミュニティづくりと起業家支援を行っているCIC Tokyoの取り組みに加え、そのコミュニティの中心となっているスタートアップ企業として、zerobord(企業や自治体向けにCO2排出量算出クラウドサービスを提供)、GOYOH(不動産分野のESGの見える化し行動変容を促すサービスを提供)、SyncMOF(CO2を貯蔵・分離できる新素材技術を保有)をご紹介いただきました。
最後は、参加企業の交流・チームアップとして、5つのテーマ(グリーンビルディング、グリーンモビリティ、クリーンエネルギー、プラスチック・エコノミー、サーキュラー・バイオエコノミー)ごとに参加者の自己紹介やスクラムひろしまへの意気込みを語っていただきました。
次回Day.2からは、共創によるワークショップ形式での未来シナリオ探索がスタートします!
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