SCRUM HIROSHIMAでは、企業とプロ人材が連携しながら新規事業創出に取り組むプログラムを継続的に実施しています。本交流会は、過年度に本事業へ参画した企業を中心に、これまでの取り組みや現在進行中の新規事業について共有し合うことを目的として開催されました。
当日は、令和7年度採択企業によるミニプレゼンテーション、企業と令和7年度採択企業を支援中のプロ人材によるクロストーク、ネットワーキングを通じて、「プロ人材とともに新規事業を進めるリアルなプロセス」を参加者同士で共有する場となりました。
冒頭では、広島県 商工労働局 環境・エネルギー産業課 許斐こころ 氏よりご挨拶をいただきました。
SCRUM HIROSHIMA は、単年度で完結する事業ではなく、企業が継続的に新規事業へ挑戦し続けるための「関係性づくり」と「学びの蓄積」を重視した取り組みであることが改めて共有されました。
また、本交流会については、過年度に参画した企業が自身の経験や現在進行中の取り組みを共有することで、これから新規事業に挑戦しようとする企業や、同じ立場の企業にとっての具体的なヒントや気づきにつながる場として位置づけられていることが説明されました。
許斐氏からは、成果だけでなく、試行錯誤や悩みを含めて共有することの重要性に触れつつ、こうした対話を重ねることで、SCRUM HIROSHIMA全体としての知見が循環し、地域全体での新規事業創出につながっていくことを期待しているとのメッセージが述べられました。
第1部では、令和7年度採択企業が登壇し、現在取り組んでいる新規事業について、現時点での進捗状況や課題、プロ人材と伴走しながら事業を進める中で得られた気づきなどを共有するミニプレゼンテーションを実施しました。
左:プロ人材の立花 氏
右:池田糖化工業 市場開発室 室長 青井 氏
キーレックス 経営企画室 RED CUBE Studio-事業開発
朝倉 氏
各企業からは、仮説検証の途中段階だからこそ見えてきた課題や、社内だけでは判断が難しかったポイントについて率直な発表が行われ、新規事業に取り組むプロセスのリアルが具体的に伝えられました。
また、あわせて各企業を支援しているプロ人材からも、伴走支援を通じて感じている論点や、企業の変化、今後に向けた示唆などについて発表やコメントが寄せられました。
企業とプロ人材の双方の視点が交差することで、新規事業を進める上での考え方や、プロ人材との協働の進め方について、参加者がより具体的なイメージを持てるセッションとなりました。
第2部では、池田糖化工業の青井室長と、同社の新規事業を支援するプロ人材・立花氏が登壇し、クロストーク形式でプロ人材との協働プロセスや、その中で生じた変化について意見交換を行いました。
本セッションでは、事業が進行中である今だからこそ語れる内容として、「協働前の課題」「動き出すまでのプロセス」「現在進行中の取り組み」「今後に向けた展望」といったテーマを軸に議論が展開されました。
【協働前に抱えていた課題・期待】
池田糖化工業からは、新規事業に取り組む中で、社内だけでは視点が固定化しやすく、「この方向性で進めてよいのか」「判断基準が妥当なのか」といった点に迷いがあったことが共有されました。そのため、プロ人材との協働においては、単なる助言ではなく、事業を共に考え、壁打ちをしながら意思決定を支える存在としての関与に期待していたことが語られました。
【協働開始から現在までのプロセス】
協働開始後の進め方について、立花氏からは、最初から答えを示すのではなく、事業の背景や前提条件を整理しながら、企業自身が考え、判断できる状態をつくることを重視して支援している、という考えが示されました。池田糖化工業側からは、定期的な対話を通じて、論点や次に検証すべきポイントが明確になり、意思決定のスピードが向上していることが紹介されました。
【協働によって生じた変化・気づき】
プロ人材との協働により、新規事業に対する捉え方が、「検討」から「具体的な行動と検証」へと変化し、社内での議論の質や視点にも前向きな変化が生まれていることが共有されました。
後半では、参加者同士によるネットワーキング・交流タイムが設けられました。
ミニプレゼンセッションや企業×プロ人材のクロストークで生まれた関心や疑問を起点に、参加者同士が自由に意見交換を行い、
・個別の新規事業に関する相談
・プロ人材への具体的な質問や意見交換
・企業同士による取り組み事例や課題の共有
などが活発に行われました。
会場内では、立場や業種を越えた対話が自然と生まれ、終始、参加者同士の会話が途切れることなく続く様子が見られました。
単に発表を聞いて終わる場ではなく、自社の取り組みに引き寄せて考え、次のアクションにつながる関係性を築く場として、本交流会の意義を実感できる時間となりました。
本交流会は、SCRUM HIROSHIMA における新規事業創出の取り組みを、単発の成果や一過性のイベントとしてではなく、「点」ではなく「線」として捉え、挑戦が次の挑戦へとつながっていく循環を可視化する場となりました。
令和7年度採択企業とプロ人材が伴走する現在進行形の取り組み、さらに企業とプロ人材が率直に語り合うクロストークを通じて、新規事業に取り組むプロセスや考え方が立体的に共有されました。
また、成果だけでなく、検証途中の悩みや迷いも含めて共有されることで、参加者にとっては自社の取り組みに引き寄せて考えるきっかけとなり、「自社でも一歩踏み出してみよう」という前向きな意識の醸成につながる時間となりました。
今後も SCRUM HIROSHIMA では、過年度参画企業を含めたネットワークを活かしながら、企業同士、そして企業とプロ人材が継続的に学び合い、刺激し合える関係性を育んでいくことを目指します。
こうした対話と挑戦の積み重ねを通じて、地域全体で新規事業創出に取り組む機運を高め、持続的なイノベーションの創出につなげていきます。
本セミナーは、広島県およびひろしま環境ビジネス推進協議会が推進する「SCRUM HIROSHIMA」事業の一環として実施されました。
次回は、2026年2月5日(木)14:00〜17:00 に「第2回オープンセミナー」を開催予定です。今回参加された方だけでなく、「これからやってみたい」「他社と共創してみたい」という企業の皆さまのご参加も歓迎しています。SCRUM HIROSHIMA では、引き続き地域企業の新しい挑戦を後押しするプログラムを展開してまいります。
広島県が2012年4月に設立した協議会です。企業間連携の活発化や海外展開の促進等を通じて、持続可能な社会の実現に貢献するビジネスをグローバルに展開できる企業群を育成することを目的としています。
協議会の活動の一環で取り組むコミュニティー組織 「SCRUM HIROSHIMA」では、多様なステークホルダーがつながり、新たなビジネスの可能性を探索いただく場として、定期的なセミナーや、交流イベントを開催します。