ハンズオン支援を受けられたビジネスアイデアの概要をご紹介ください。

　今回検討しているビジネスアイデアは、「太陽光発電による自己託送事業」です。皆さんの考えている太陽光発電は、自宅やビルの屋上に太陽光発電パネルが設置されているケースや、遊休地等の広い敷地に太陽光発電パネルを設置している売電目的の太陽光発電所ではないでしょうか。今回我々の考えている「自己託送事業」は少し違うものとなります。太陽光発電所と需要家は別の場所となり、太陽光発電所で発電された電力を配電事業者（中国電力や九州電力など）の電力網を使って（この部分が自己託送）需要家に電力を供給する事業となります。つまり、自宅やビルの屋上では設置面積の関係から発電量が制限されますが、別の土地に発電所を設けることにより大きな電力を供給できることになります。又、電力料金も発電事業者と需要家間で取り決めることが可能となり、電力料金が高騰している中で安定した電力料金で需要家のコストセーブを実現できるビジネスアイデアです。

なぜ、このようなビジネスアイデアに取り組もうされたのでしょうか？

　取り組んだ理由は2つあります。

　一つ目としては、法改正により参入障壁がなくなったことです。実は今回のビジネスモデル（太陽光発電による自己託送事業）について、弊社の代表である村川琢也は数年前から面白い事業だと考えていました。しかし当時は、発電事業者と需要家が密接な関係にないと自己託送事業はできませんでした。しかし、2021年秋の法改正により密接な関係がない場合でも自己託送事業に参入できるようになりました。このチャンスを逃さないようにと弊社代表は需要家の掘り起こしを開始し、今回のビジネスモデル構築にこぎつけました。

　もう一つは、太陽光発電事業の将来性が高いと見越したからです。実は当社の関連会社では既に数十か所で太陽光発電所を運営しております。昨年来の燃料高騰により電気料金がこれからもますます高くなることが予想され、太陽光発電の需要が大きくなるであろうと予想しております。これらの理由から今回のビジネスモデルに取り組むことになりました。

ハンズオン支援を受けようと思われたきっかけを教えてください。

　今回のビジネスモデルの発案者は当社の代表です。当初は代表や私を含め数名で本ビジネスアイデアについて検討をしていました。しかし、専門的知識や資金調達等のビジネスアイデア以外の部分において壁にぶち当たりました。そのような時、今回のハンズオン支援を知って、是非専門家の皆様のご支援をいただければ本ビジネスアイデアが進むのではないかと考え応募いたしました。

プロジェクトを進めていくにあたり、どのような支援を受けられましたか？

　毎週実施する定期ミーティングでは、メンターの方から前週の活動に対する評価とアドバイスをいただき、又ミーティング後の活動について何を最優先で行うのかとのアドバイスをいただくことができました。ミーティング以外の場でも、新しい情報やマーケットの動向の情報を随時メールにて教えていただきました。

　又、今回のビジネスアイデアが電力関連ということもあり、メンターの方だけでなくハンズオン支援に参加をされている中電技術コンサルタントの方からも有意義な情報をいただくことができました。

　我々のメンターになった方々、中電技術コンサルタントの皆さん、そして広島県の担当者の皆さん全員に感謝です。

プロジェクトを進めていく上で、どのような壁や苦労がありましたか？

　我々が関係法令についての理解が不十分だったこともあり、どのような規制があるのか、どこが管轄しているのか等を把握するのに時間がかかりました。電力事業という公共性の高い事業をビジネスアイデアとすることの難しさを痛感しました。そのような状況下でも関係者の皆さんが一緒に考えてくれたことで苦労を苦労と思わずにすんだのでは考えています。

今後の展開について教えてください。

　ビジネスアイデアはスタートしたばかりです。今後安定した電力を安定した価格で提供することを考えております。もし需要家として当社のビジネスアイデアを実践したとお考えの企業様だいらっしゃいましたら是非お声がけください。又、太陽光発電所を設置する土地の提供や太陽光発電の余剰電力についてのアイデア等本ビジネスに関する皆さんからのアイデアをお待ちしております。

株式会社ムラカワ

本社所在地：広島県広島市安佐北区安佐町久地 1071-1

代表取締役：村川 琢也

事業内容：各種塗装（鋼製建具、スチールドア、アルミサッッシ、看板、標識、案内サイン、

機械部品、シャッター、車、遊具、バスシェルター、配電盤、舶用部品、等）

個人住宅塗り替え塗装、アパート塗り替え塗装、マンション・商業ビルサッシ等補修

HP：http://www.murakawa-tosou.jp/